わたしたち、女/性についての@追憶


▷Project

C.T.T.sendaiセレクション上演会参加作品


劇場空間での《実験》を目的とするC.T.T.において「セレクション」という枠は、一体どのレベルを期待されての企画なのか、よくわからなかったりする(しかも東京からわざわざ!)。完成度を期待するならば、《実験》ではなく仕上げた《舞台作品》であればいいはず。いずれにせよ、現在できることしかできないので最近考えていることに取り組んでみると思う。ひとまず《女/性》というキーワードだけ浮かんだ。それから《追憶》。あとは稽古が始まるまで、知らない。


▷Concept

  • 能舞台と現代能を、表現形式上で交叉するアプローチを試みる。
  • 一方の演技者は空間を動き回り、もう一方は座ったまま一切動かないルール。
  • 『かもめ』の劇中劇の構造が持つメタ性を軸に、トレープレフとニーナの会話の合間に「〜と、あなたは言う」というテクストを挟むことで〈観る側〉を相対化する。
  • 古代ギリシャから現代まで続く男女の対立と戦争の歴史的変遷を演じ、和解できない存在を内包してもなお〈わたしたち〉としていようとする存在に対して疑問を、告発者の身振りと共に演劇化する。
  • 演じながら、演じる側と観客を同時に問う存在であろうとする演技形式の模索。
  • 3.11以後の人々の姿を想起させるビニール加工された衣裳と円形の青いシート、水の入ったポリタンク、ラジオ。



会場        せんだい演劇工房10-BOX別館 能-BOX


引用文献      『かもめ』(A・チェーホフ、訳:神西清)

          『アンティゴネ』(ソフォクレス、訳:福田恆存) 『光のない。(プロローグ?)』

          『光のない。(エピローグ?)』(E・イェリネク、訳:林立騎)

          『他者の苦痛へのまなざし』(S・ソンタグ、訳:北條文緒)

          『スーザン・ソンタグとの書簡』(『暴力に逆らって書く 大江健三郎往復書簡』より)

          『4.48 PSYCHOSIS』(SARAH KANE)


出演        平井 光子 邸木夕佳


構成・演出     鹿島 将介

美術


衣裳        富永 美夏


主催        C.T.T.sendai


公演会場

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