『二人/狂う』

投稿日: カテゴリー: 『二人/狂う』(2010.7)

『二人/狂う』公 演無事終了いたしました。

ご来場いただき大変ありがとう御座いました。

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撮影:青木祐輔

『二人/狂う』

外の空気でも吸って、新しい生活を作り出すことね。
捜してごらんなさい、ほかの生活なんてあるかどうか。

2010年7月1日(木)~7月4日(日)
於:テアトロ・ド・ソーニョ

原作:ウジェーヌ・イヨネスコ『二人で狂う……好きなだけ』
構成・演出:鹿島将介
出演:小橋れな
瀧腰教寛
立本雄一郎
豊田可奈子
守山真利恵

開演時間

7月
1日 14:00◎ / 19:00★
2日 14:00  / 19:00★
3日 14:00  / 19:00★
4日 14:00

★ 公演終了後にささやかな軽食を御用意しております。
来場された皆様と公演を通じて交流ができたら幸いです。

◎ プレビュー割引として一律2,000円でご観劇いただけます。
終演後にアフタートークを予定しております。
トークゲストは劇団銀石の佐野木雄太氏。

※ 受付開始は開演30分前・開場は15分前となります。
※ 駐車場の用意は御座いません。お車での御来場はお控えください。

チケット

2010年6月1日より予約受付開始
全席自由(各回65席程度)
上演時間70分
一般    前売り2,500円    当日2,800円
学生    前売り2,000円    当日2,500円
シルバー(65歳以上)    一律2,000円

※ 学生・シルバーの方は、受付にて証明書を提示していただきますのでご了承ください。

御予約・お問い合わせ

Tel. 080-3750-1069(制作)
Email info@jyuuryoku-note.com

メールでのチケット予約は、件名を「チケット予約」としていただき、本文に「ご氏名(カナ)/希望日時/枚数/一般or学生orシルバー/御連絡先」を明記して下さい。こちらからの返信をもって予約完了となります。なお3日以上経過しても返信がない場合は、お手数ですが制作までお問い合わせ下さい。

アクセス

テアトロ・ド・ソーニョ
東京都大田区大森西7-5-7 電話:03-3764-5138
アクセス    京浜急行「梅屋敷」駅より徒歩10分
JR・東急「蒲田」駅東口京急バス2番乗り場より
森50系乗車「東邦医大」下車徒歩2分
アクセスマップ    http://te-s.net/tds/ume-map.html

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スタッフ

舞台美術/宣伝美術:青木祐輔
衣裳:大石若草子
照明:南香織
音響:星野大輔
制作:重力/Note制作部
協力:にしすがも創造舎(豊島区文化芸術創造支援事業)
主催:重力/Note

イヨネスコは、死んでいる。

イヨネスコのことを考える時、彼の自伝的著作『雑記帳』にある次の一節について思うことがある。

「わたしは人殺しだ、何人かの子供を殺したのだから。でも、被告はわたしひとりだけではない。ベケットも被告だ し、三番目の劇作家—たぶんピンターかジュネだろう—もそうなのだ。」

ずいぶんと唐突な書き出しだが、述べられている人名が全て劇作家であることからしても、《子供—演劇》と読ませることを意識しているのは間違いないだろう。

「ジュネは溶けていく、わたしの目には、灰色だが雲はない空のなかに溶けて消え失せるジュネの姿がほんとうに映るのだ。ベケットは自分の罪を引き受けて、なにも後悔しない。その表情は厳しく、これからもほかの子供を殺すだろう—だれからも邪魔されないとしての話だが。わたしときたら後悔にとらわれ、どうしようもない罪悪 感にさいなまれている。」

これらの文章を演劇論にではなく、あえて自分の見た夢の話にしのばせるあたりに、この作家のユーモアと底知れない屈折とを伺うことができる。彼の目にはジュネの姿はポエティックに、ベケットは不屈の前衛性を全身に引受けた存在として映っているのか。いずれにせよ、イヨネスコは演劇に対して罪悪感に苛まれていたらしい。些かロマンチックな口ぶりだが、そういうこととして付き合ってみる。

ここで私は殺された《子供—演劇》のことを思う。イヨネスコという作家は、この《演劇》を殺すために手榴弾や女神像や人形、作品によっては毒キノコや巨大な足やらを舞台上に登場させている。また音響に爆発音などを平気で指定したり、舞台美術を破壊させたりする。その大概がプロセニアムを前提に設定された部屋を舞台としており、ト書きの中には《観客席》という語句がよく登場する。このことからわかるように、常に演劇の持つ嘘が観客の視線に曝されるように作家自ら仕掛けてきているのだ。この意識的な破壊行為は、旧来の演劇の解体ショーと言っても過言ではなかっただろう。
だが、イヨネスコたちが殺し続けた《演劇》は、今も私たちの前にいる。ともすれば、まるで一度も殺されなかったかのように。イヨネスコによる解体ショーで成立した演劇もまた、ずいぶん前に死に絶えている。
さて、ここからどうするのか。

イヨネスコは、死んでいる。古典作品を上演するには、様々なものの死を見つめ受け入れなければならない。どのような死を積み重ねてその先にある生を見出すのか、その作業自体がイヨネスコをやることへの回答となる。少なくとも、そう信じて取り組んでいる。
鹿島将介

《重力/Noteとは?》

2007年、鹿島将介が大学卒業を期に開始した表現活動の総称。地球の重力下でおこなわれてきた表現活動の最後の世代を自負し、重力と想像力の緊張関係を検討・記述することの意味をこめて始められた。人間を取り巻く様々な力の運動を記述した《場》を提供し、観客と一緒に人間という存在の根源を思考していくことを目的としている。これまでに本公演では『かもめ』(08)『戸口の外で』(09)、『マリア/首』(同)、研究発表として『駆込み訴え』(同)『ハムレット・マシーン』(同)などを発表。10年より劇団に改編。今年度はイヨネスコの他に、松田正隆の作品に取り組む。

《ウジェーヌ・イヨネスコ Eugène Ionesco 1909-1994》

フランスで活動した劇作家・小説家・画家。本名エウジェン・イオネスク。ルーマニアのオルト県スラティナ出身。ブカレスト大学時代の友人にエミール・シオラン、ミルチャ・エリアーデがいる。学生時代から詩や評論を書き始め、評論集『否』(34)は賛否両論の大きな反響を呼んだ。その後、代表作である『禿の女歌手』(50)、『授業』(51)、『椅子』(52)をたて続けに発表するも受け入れられなかった。しかし、サミュエル・ベケットの『ゴドーを待ちながら』(52)が興行的に成功すると、50年代後半より脚光を浴び始めた。それらは《不条理演劇》の嚆矢として現代演劇史に大きな足跡を残している。演出家ニコラ・バタイユとの共同作業は有名で、60年代後半には日本でもその仕事を観ることができた。晩年は執筆活動よりも絵画に熱中するようになり、フランスをはじめドイツやスイスなどで展覧会を開いた。1994年に死去、パリのモンパルナス墓地に埋葬された。

関連企画

グループ展『Fragmentの湖水で』

劇場ロビーにて開催
開催期間2010年7月1日(木)~7月4日(日)
12:30〜20:30 (最終日のみ16:00まで)
入場料:無料

ワーク・イン・プログレス限定公開

6/18(金)にワーク・イン・プログレスとして試行錯誤している状態のものを公開し、意見交換を試みます。定員は15名で完全予約制。興味のある方はお早めにどうぞ!
(問い合わせ先:重力/Note 場所:にしすがも創造舎)

重力/Note 〒103-0004東京都中央区東日本橋2-17-2(劇団事務所) http://www.jyuuryoku-note.com